ナレーターの会話①

「ねえ、ピンク色の湖って聞いたことある?」

「ピンクの湖?まさか、ジュースか何かこぼしたんじゃないの?」

「いやいや、オーストラリアに本当にあるんだよ!」
ピンクの湖「ヒリアー湖」とは?

オーストラリアには、まるでストロベリーミルクのようなピンク色の湖「ヒリアー湖(Lake Hillier)」があります。この湖は、西オーストラリア州のミドルアイランドに位置し、周囲を青々とした森と白い砂浜に囲まれた、まるで別世界のような場所です。

「本当にピンク色なの?」

「うん、しかもこれは自然の色なんだよ!」

「どうしてそんな色になるの?」
なぜヒリアー湖はピンク色なの?
ヒリアー湖がピンク色をしている理由は、湖に生息する微生物や塩分濃度にあります。
- ドナリエラ・サリナという藻類
ヒリアー湖には「ドナリエラ・サリナ」という藻類が生息しており、この藻がカロテノイドという赤い色素を作り出します。この色素が水をピンク色に染めているのです。 - 塩を好むバクテリア
湖の水には「ハロバクテリア」という塩分を好むバクテリアが含まれています。このバクテリアも赤い色素を持っており、水の色をさらに鮮やかにしています。 - 高い塩分濃度
ヒリアー湖の水は塩分濃度が非常に高く、塩の結晶が湖の底に沈んでいます。このため、光の反射によってピンク色がより際立って見えるのです。

「へぇ、微生物が色を作ってるんだ!」

「そうそう!しかも、乾季と雨季で色の濃さが変わるんだよ。」

「じゃあ、季節ごとに違った景色が見られるってこと?」
ヒリアー湖は泳げるの?
ヒリアー湖の水は塩分が非常に高いため、死海のように浮くことができます。しかし、保護区域に指定されているため、現在は一般の人が湖で泳ぐことはできません。観光の際は、空からの遊覧飛行ツアーや船での周遊ツアーで楽しむのが一般的です。
ナレーターの会話④

「泳げるのかな?って思ったけど、ダメなんだね。」

「うん、でも上空から見る景色は本当に絶景だよ!」
ヒリアー湖のアクセス方法
ヒリアー湖はオーストラリアの都市部からは離れた場所にあります。そのため、観光する場合は以下の方法を利用するのが一般的です。
- エスペランスからの遊覧飛行ツアー
最寄りの都市エスペランス(Esperance)から、小型飛行機で上空からヒリアー湖を見るツアーが人気です。 - クルーズツアー
ボートでミドルアイランド周辺を巡るクルーズツアーに参加することも可能です。ただし、湖の近くまでは行けますが、上陸することはできません。
ヒリアー湖以外にもある!世界のピンク色の湖
実は、ピンク色の湖はヒリアー湖だけではありません。世界には他にもピンク色の湖が存在します。
- レトバ湖(セネガル)
西アフリカにある湖で、こちらも高い塩分濃度と微生物の影響でピンク色をしています。 - ハット・ラグーン(オーストラリア)
ヒリアー湖と同じくオーストラリアにあるピンク色の湖。季節や天候によって色の濃さが変化します。
まとめ
オーストラリアのヒリアー湖は、自然が生み出した驚きのピンク色の湖です。その色は、藻類やバクテリアが作り出す色素と高い塩分濃度によって生まれています。現在は保護区域のため泳ぐことはできませんが、遊覧飛行ツアーなどで絶景を楽しむことができます。
もしオーストラリアを訪れる機会があれば、ぜひヒリアー湖をチェックしてみてください!
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